家庭菜園の基礎知識
次は家庭菜園を行う場所について考えてみましょう。家庭菜園が可能な場所としては、多様な目的で耕作する小規模農地が中心ですが、農家や地方自治体、農業協同組合等が遊休農地を土地所有者から借り受け、そこに休憩所や農具舎等の設備を整備して区画で貸してくれる方法の農園タイプもありますし、一定の面積に区分した農地をそのまま使うタイプなどもあります。
もともとこうした家庭菜園への転用は、以前では無計画な農地の転売や転用の防止目的で農園開設者が規制されていましたが、農家自身やNPO法人などでも開設者として認められる構造改革特区の全国展開によって可能になったのです。
もちろん市民農園の農作物は、家庭菜園としての自家消費用という前提で、販売などの営利目的としないことが条件となっています。こうした農地を借りた場合は、当然もともと農地ですから土の状態もかなり整っており、小規模であっても本格的な農業としての家庭菜園を経験することができるのがメリットです。
こうした中で、市民農園と呼ばれるものも随分と増えてきており、これは平成2年に市民農園整備促進法が制定されてから盛んになってきたもので、市町村や自治体が運営していることが多くなっています。
ここでは水道やトイレ、休憩所、更衣室などのあるクラブハウスや、農機具も貸し出してくれるサービスを受けることができ、園主の農家の人が土作りや苗の準備、作付け計画を行って、農具や、肥料などの準備してくれる場合もあります。野菜作りの講習会などもあるのでビギナーにはありがたい環境です。